さて先程の二人は社員として転職して来た人達でしたが、我が社には派遣社員さんも随時入社して来ており、今度はその中から印象に残った何人かの方の事を書いてみたいと思います。
まずは今では派遣社員から我が社に契約社員として入社してくれている、40台半ばの女性Kさんです。
彼女がうちの会社に来たのはもう7年程前になりますが、入社前の職場見学で、彼女が人事部長と一緒に社内を見て周っていた時、私の所属する部署にやってきて初めて目と目が合った時。部署の人間10人位から一斉に見つめられ、緊張してガチガチになっていても何ら可笑しくはないその状況で、彼女はとびっきりの笑顔で破顔一笑したのでした。
その笑顔が本当にステキで。あれほど第一印象の良い人に今までの人生で出会った事がない位の笑顔でした。
彼女の事がすっかり大好きになった私でしたが、所属部署が違っていたので業務では余りお話しをする機会もありませんでしたが、休み時間や業務の合間には年齢も近かった事もあり積極的に話しかけるようになり、たまには二人でお昼に外に行ったり、会社帰りに映画を見に行ったりご飯を食べに行ったりするようになりました。
二人で色々な話しをするようになると、沢山の人を魅了してやまない魅力的な笑顔の裏には、自分の思ったことや考えは、反対意見であっても割とストレートに口に出す人であることなど、最初の柔らかい印象とは違う筋の通った一面もありましたが、それ以上に彼女の最大の魅力である、とにかく非常にアクティブで前向きな所、そして業務中でもいつでも、明るい笑顔で楽しそうな笑い声を発している彼女はとにかく事務所の中では向日葵のようで、それこそ誰からも好かれる存在なのでした。
例えば私も、彼女程ではないですが、割と誰とでも分け隔てなく人と接する事が出来ると自分では思っていますが、他部署に、一週間の内殆ど出張に出ていて、週に1度位しか本社に出勤しない嘱託社員の初老の方がいらしたのですが、私が廊下や昼時に社外ですれ違った時に「おはようございます」「お疲れ様です」と挨拶をしても一切無視(気づかなかっただけと信じたいが)される方がいたのです。ただ他の女性社員も同じように話していたので「あぁ私だけじゃないんだ。そういう人なんだ」と思って気にしないようにしていたのですが、ある日、その方が久しぶりに出張から帰ってこられた時、何やら手提げ袋を手に持ち、コピー機の所にいたKさんに走り寄り「これ、お土産!」と万遍の笑顔で話しかけ、手提げ袋を手渡しているのを私は見てしまったのでした。。 ガーン。えっ?あの人って皆にそうじゃないんだ、Kさんには自分から話しかけるんだと。これは結構なショックでしたね。
後でその初老の方の所属部署の女性に聞くと、そのお土産は彼女も貰ってはいたそうだけど、彼女以外に渡したのはKさんのみという事らしく、そんな気難しい人でさえ虜にしてしまう程、彼女は魅力的な女性という事なのでしょう。(言っておきますが。お土産をくれなかったことを恨んでいるんじゃないですよ!自分では特に嫌われるような事をしていないはずなのに、その人からは相手にされなかったという事が悲しかったという事です)
まぁ私もまだまだ人間が出来ていないって事なんでしょうね。
それ程、笑顔というのは人を虜にする力があるんだと本当に思います。彼女からは日々、それを教えて貰っております。