お次は、今でも定期的に一緒にご飯を食べたりしている女性二人のお話しです。
彼女達は、元々いた女性社員二人がそれぞれ出産・育児休業を取得、又旦那が転勤になり退職する為の補充という事で、派遣社員として入社されて来ました。
一人は経理業務を担当するSさん、もう一人は給与人事を担当するWさんで、当時の私の業務上、Wさんとは必然的に話す機会があり私と違って細かい所にまで気を配る事の出来る彼女とはお互いに情報交換しながら少しづつ仲良くなっていきました。
当時の私は、それまで仲が良かったり、一緒にお昼を食べたりしていた年齢の近かった社員やアルバイトさんが、色々な事情で退職される事が続き、一人でお昼休憩を取る事が多い毎日でした。
とはいえ、私もいい大人なので一人でも音楽を聴いたり本を読んだりしながらそれなりにお昼を過ごしてはいましたが、やはり毎日となると多少寂しい気持ちはあるわけで。。
他の女性社員の方々もとても良い方ばかりなので、こちらから彼女達が主にお昼を食べている大会議室へ出向けばその輪には勿論入れたのですが、いかんせん年齢的に10歳以上離れている方が多く、相手が気を遣うのでは?又、恐らく話しも合わないだろうと思うと中々行動を起こす勇気もなく、毎日一人飯の日々を送っておりました。
けれどそんなある日、ほぼ入社が近かったSさんとWさんは、お互い派遣社員同士で最初から仲良くしていたようですが、その二人が突然「私達と一緒にお昼に行きませんか?」と声をかけてきてくれたのです。いや~、この時は本当に嬉しかったですね。
それをキッカケに、お昼には私が元々お昼休憩をとっている来客室に二人で来るようになり、時には仕事帰りのご飯にも誘ってくれるようになり、二人共色々な会社を渡り歩いているだけあってとても明るくパワーがあり、ちょっと寂しかった毎日から、会社に行くのがとても楽しくなった事を覚えています。
勿論会社は仕事をしに行く所で、どんな状況であれそれに適応していく必要がありますが、一日の大半、家族よりも長い時間を過ごす会社での人間関係は、つまらなく味気ないよりは楽しいに越したことはありませんよね。
彼女達はそれぞれ産休育休要員と、次に社員が決まるまでの補充要員で、いつかは別れが来るという事はわかっていましたが、それでもそれはまだまだ先の話しという事で日々楽しく過ごしていましたが、本当に人生、何がどうなるかはわからないもので、ご本人達の事情により、入社してから一年余りで急に二人共同じ日に退職する事になってしまったのですが、いや~、本当にこの時はショックでしたね。。
気の合う人達がいなくなってしまうのは、やっぱりとても寂しいものです。
最終出勤日の前までに、三人でお別れ会をしましたが、一生懸命考えたそれぞれが気に入ってくれるだろうお礼の品物を手渡した時にはWさんは涙を見せてくれました。そして勿論二人からも送別の品物を頂きました。
最終日のお別れの時も「またご飯でも食べに行こうね」という言葉を交わしてサヨナラをしたのですが、こういう言葉の約8割位はほぼ社交辞令であり、実際に会う事なんてあまりないと思うのですが、それから一年が経った頃、急にSさんからメールが来たのです。
「久しぶり!今度三人でランチにでも行きませんか?」と。
それ以来、一年に二回位は定期的にランチや夕飯を食べに行き、お互いの近況や相談をしあう友人関係となっております。本当に人生出会いと別れの繰り返しですね。